痔核について

痔核とは?

肛門と、直腸下端の周辺には網の目のような血管(静脈)があります。この静脈が膨らんで瘤状になったもの(静脈瘤)が痔核の正体です。

この静脈瘤から出血したり、静脈瘤内に血栓(血豆)を作って腫れるなどの症状が発生します。

内痔核の分類
痔核には、歯状線よりも上の粘膜部分にできる内痔核と、下の部分にできる外痔核があります。
症状の程度による分類
主な症状

第1度 特徴 出血

痔核の脱出はない。

痛みはなく、排便時に出血することが多い。

第2度 特徴 痔核脱出

排便時に脱出するが、自然に戻る。

出血があり痛みも出てくる。

第3度 特徴 痔核脱出

脱出して指で押し込まないと戻らない。

第4度 特徴 常時脱出

指で押し込んでも戻らない。

硬くなって痛みも出血もなくなる。粘液がしみ出して下着が汚れる。

痔核の原因

ヒポクラテス説 紀元前にヒポクラテスが提唱した説で最近まで最も有力だった。

 元来、四足歩行動物であった人間が直立歩行によって肛門が心臓より低い位置になったため、肛門の血液の戻りが悪く血液が滞る(うっ滞)ためとする説。
トンプソン説 1975年にトンプソンが提唱したもの。
 直腸粘膜のゆるみが原因とする説。様々な要因により排便を我慢する為、便秘になり直腸に負担をかけ直腸がゆるみ痔を発生させるというもの。
※実際にはこれらの二つの説のうち、前説が有力な場合と後者が有力な場合がある。

痔核の治療

痔核硬化療法(注射) 第1度が対象
 内痔核に対して最も効果的な方法。痔核の周りの組織に注射することで痔核を固める方法。全く知覚神経のない部分に注射するので痛みが全く感じない。
痔核結紮療法(マックギブニー) 第2度
 肛門から脱出するような内痔核に最も効果的な方法。内痔核の根元にゴムをかけて腐らせて落とす方法。これも知覚神経のない直腸粘膜の部分で処置する為痛みが全くない。
結紮切除法および半閉鎖術 第3度〜第4度 (状態によってはすべて)
  結紮切除法および半閉鎖術は痔核手術の王道です。
※当院では半閉鎖術を得意としています。
上皮温存痔核根治法 第2度〜第4度
 内痔核と外痔核を切除する方法。痛みのある肛門上皮の部分に触れずに行う。手術なので麻酔が必要だが痛みは通常の手術に比較すると格段に少ない。
PPH法 第3度
 肛門のすぐ上の部分を筒状に切って脱出した痔核を肛門の中に引きずり込むとともに、痔核の原因となる血管を切除する方法。肛門の敏感な部分を直接切らないので手術後の痛みが軽い。


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