大腸肛門疾患Q&A

月刊ぷらざに掲載中の大腸肛門疾患についてQ&Aです。これにより皆さんの理解が深まることができれば幸いです。

Q.日帰りもしくは短期間の入院による治療法ってどんなものがありますか?

痔核(いぼ痔)に対する痔核硬化療法結紮療法、PPH
裂肛(きれ痔)に対する内括約筋側方切開術

単純痔瘻(あな痔)に対する開放術などです。

ほとんどが外来で行っています。但し、PPHだけは2〜3日の入院が必要です。当院もPPH研究会の一施設として認定されており、我々も昨年の日本大腸肛門病学会で発表させていただいたのですが、やはり日帰り処置ではあまりに危険だという専門家の共通した意見で、我々もそのように考えています。

Q.痔核の痛くない治療法ってありますか?

 たくさんありますよ。薬物療法はその最たるものです。しかし、軟膏や秘伝(?)の漢方薬だけでは治らないのもたくさんあります。当院でよくしているものと言えば、内痔核に注射する痔核硬化療法、これは出血などに効果抜群です。あとは、脱出するものは結紮療法、全体に脱出するものはPPHといって器械で吊り上げる方法を行なってます。

 ※痔核治療法解説→こちら ※PPH法による手術についての詳しいご案内は→こちら

Q.痔核硬化療法って肛門に注射するのですが本当に痛くないのですか?また、腐っておとすような治療なのですか?保険は利きますか?

 まったく無痛です。というのは、痛みの感じない部分に注射するわけですから。注射をして15分くらい休んでいただいてすぐ帰れます。また、大昔行なわれたのような腐らして落とす、すなわち腐食療法でもなく、痔核を固める方法で安全です。アメリカでもヨーロッパでも行なわれている方法で保険も利きますよ。

Q.脱肛の根治手術はどんな方法でやっているのですか?

 当院では閉鎖式結紮切除法+完全上皮温存結紮切除法+肛門形成術を施行しています。赤ちゃんのお尻のような状態に戻すためにはこの方法しかありません。術後の機能上も美容上も合併症(術後の副作用)の問題でもこれが一番いいと考えています。

Q.裂肛(切れ痔)の治療法はどんなものがありますか?

 肛門が狭くなっていない急性裂肛に対しては基本的に薬物療法で、切れ痔をきたすような硬い便と肛門部を適切な薬で改善させることです。肛門が狭くなっている慢性裂肛は肛門の筋肉の部分で狭くなっている場合と、上皮の部分で狭くなっている場合、これらの両方が重なり合っている場合があります。これらは特殊な器械を用いて検査し原因をつきとめ、それに合った手術を行わなければいけません。

Q.肛門周囲膿瘍と診断されて切開を受けたことがいまだに時々、膿のようなものが出るのですが?

典型的な痔瘻と考えられます。肛門の中に穴ができていてこれがふさがっていない状態です。これはきちんと治さなければいけません。まず、穴が肛門のどの場所にあるのか、これを見極めることが最も大切で、穴はほとんどの場合、目に見えるものではないので専門家の指診とこれを抽出するための肛門用の超音波検査装置(特殊なもので日本で数台しかありません)、そして何より大切なのは括約筋というい肛門を閉めるための筋肉を切らない手術方法、すなわち括約筋温存手術が必要です。

Q.痔瘻や肛門周囲膿瘍は治らないと聞いたのですが?

 根治手術をしなければ、どんな薬や秘薬を使っても絶対に治りません。きちんと治療すればちゃんと治りますよ。10年以上経過した痔瘻には痔瘻がんといって悪性化することもあり注意が必要です。

Q.貴院での検査方法やシステムを教えてください?

大腸肛門病に関する限りおよそ日本で認められているあらゆる検査設備を備えていると自負しております。

電子内視鏡は胃内視鏡を含めて5台、
がんを判別するための大腸の拡大内視鏡
自分の肛門内の痔核を患者様本人が見ることができるモニターシステム
痔ろうのあなや括約筋を描出できる直腸肛門エコー
女性の便秘を解明する排便造影が可能な造影設備
機能をみることができる内圧モニターを含むシステムなどがあります。

大切なことは、患者様が自分の病態を自分の目で確認し、正確な診断で納得した治療を受けられることが大切と思います。

Q.貴院での大腸内視鏡の検査方法やシステムを教えてください?

  検査は予約制でもちろん電話でも可能です。もしポリープがあった場合は、大きさ、数によっては一泊の入院になることがあります。食道・胃・十二指腸の病気の可能性がある場合は同時に胃内視鏡も行います。もし、がんの可能性があった場合は、拡大内視鏡を使って、内視鏡的に切除し完治させることができるのか(早期癌の場合)、腹腔鏡(進行癌の場合)で切除しなければいけないのかを判断し、的確な治療を行います。

Q.土曜日などの検査はしているのですか?

 検査や手術は日曜、祭日を除いて毎日しているのですが、土曜日と木曜日は午後2時から外来を休診させていただいて、午後6時までは検査と手術だけに集中しています。大きな手術はこの日にしています。

Q.副院長の由紀先生に聞きたいのですが、むねむら大腸肛門クリニックには、女性専用外来があるってどんなシステムになっているのですか?

 玄関から別になっており、待合も受付も診察室も違いますし、インテリアも構造も違います。医師に関しては指名性になっております。われわれも開業して気付いたのですが、なんと若い男性にも喜ばれています。夫婦できても別々の待合室で待たなければいけません。