主な大腸疾患
- 大腸ポリープ(だいちょうぽりーぷ)
大腸にいぼ状のものが生じたので、茎があるものと無いものがある。
腺腫は大きくなるとガン化する可能性が高い。
ほとんどのポリープは大腸内視鏡でとることが出来る。
- 大腸がん(だいちょうがん)
大腸の悪性腫瘍で、多くは腺がんであり、腺腫から発生する。
- 潰瘍性大腸炎(かいようせいだいちょうえん)
大腸の粘膜がびらんを生じたもの。粘血便、出血、排便頻回などの症状があり治り難い。難病に指定されている。
- クローン病(くろーんびょう)
口、食道、胃、小腸、大腸、肛門の粘膜に潰瘍を生じたり凹凸を生じたりする。
下痢、体重減少などが主症状である。
肛門疾患に伴うことが多く,特に痔瘻の発生が多い。難病に指定されている。
- 過敏性腸症候群(だいちょうかびんしょう)
大腸の痙攣が強く、そのため、腹痛を起こしたり便秘になったりする。便秘と下痢が交替に来ることも多い。便は細くなったりコロコロ兎糞状になったりする。粘液が多くなったり、ガスがたまったりする場合もある。
- 大腸憩室症(だいちょうけいしつしょう)
大腸の収縮が強まり、そのため弱い部分に袋が出来たもの。
多発する場合が多い。盲腸~上行結腸、S状結腸に出来やすい。
症状としては、過敏性腸症候群に似る。まれに、炎症を起こ出血や穿孔をきたす。
- 直腸炎(ちょくちょうえん)
直腸の炎症で、痔核、排便障害による炎症や、まれに潰瘍性大腸炎、クローン病などによる特異性炎症がある。
- 虚血性腸炎(きょけつせいちょうえん)
便秘、下痢などの原因で突然発病する大腸の血行不全による腸炎。
多くは点滴、安静、絶食で治る。まれに狭窄などが出現し、手術が必要となる。
- 排便障害(はいべんしょうがい)
便が出にくい状態で、いろいろな原因から生じている。
- そけいヘルニア
そけい部に筋肉の膜で囲まれた管があり、加齢などでゆるむと腸などが脱出する。
脱腸。成人では自然治癒はない。